久しぶりに退屈をあじわった1週間の休みを終えて、きょうから新学期の気分です。ゴムのにおいのする真新しい白い運動靴を履いて、学校へかけた夏を思い出しながら、今朝は小雨の縁側でうずら豆をサヤから出す作業。
ひとつのお豆に、ひとつのお部屋。これから生命を萌やす豆を大切に守るために神さまが考えられた造作。空豆のサヤなどとくに、真綿のような白いふかふかのベッドが用意されています。うずら、いんげん、鞍掛、パンダ豆・・・豆って、いいですね。
眠れないまま午前4時。寝るのを諦めて、家のなかでいちばん好きな場所に立ちます。台所、冷蔵庫のなかを見回して作るのは「塩トマト」。大玉トマトのザク切り、にんにくのみじん切り、塩、ハチミツをビンに詰めるだけ。一晩おけば万能ソースになります。簡単なだけに材料にはこだわって、知り合いの農家さんの無農薬完熟トマト、粟国の塩、広島県産のにんにく、広島県産蜂蜜。リコピンの赤に塩の結晶が溶けていくのをみているうちに、心身はゆるくほどけて、これでもう眠れます。 これからもずっと、こうして野菜と料理に助けられていくんだろうな。朝刊配達のバイクがきました。働いているひとがいる。夢で笑ってる人もいる。みんな、みんなに、元気な朝がやってきますように。