シニア野菜ソムリエ花井綾美と「広島の大地の旬」をいただきましょう
2009年6月9日



広島の野菜ソムリエのコミュニティの人たちと、
三次市布野町の農家を訪問。
水が豊かな高冷地にある布野の特産は、
米とアスパラガスとほうれん草。
アスパラガスが生えているのをはじめて見ました。

多年生のアスパラガスは、同じ畑で15年は収穫が可能。
親(写真で枝や葉を出したもの)の根から新芽が出て、
若い茎を食用として収穫します。
最盛期には1日30センチも伸びるそうで、朝と晩の2回収穫。
収益性の高い野菜として布野で広く作られています。
アスパラ農家の真面目な好青年、40歳で独身。
どこかにいいお嫁さんはいませんか?
独身のまま歳を重ね、やがて老親をかかえ、
農業と介護の両方に手を取られる毎日。
厳しい農家の現実です。

受精士さんの牛小屋を見せて頂く。
5月18日に生まれた仔牛がママに甘えてました。
あら、あたしの誕生日と5日違いじゃないの、と親近感。
5月生まれは美人です。

「じゃ、次は仙人さんのところへ」と、案内人の日高さん。
くねくね細い山道を上がったところに1軒の農家。
なるほど、こんな山深いところにね。
父親の世話が大変で畑の手入れも十分できなくて・・・と、
ポリポリ頭をかきながら仙人さん。

 

でも雑然としてみえる畑は野菜の宝庫!
少量多品種を手がける田和瀬さんの野菜は
レストランで大人気だそうです。
ちぎって食べてみると、
たしかに味が濃くて野性味にあふれます。
クレソンもセリも自然にまかせて大暴れ、
野菜も生きものだと感じることができて嬉しい。
「かぼちゃの茎もおいしいんですよ」と、田和瀬さん。
これ、雑草のアカザ、食べられるよね?
毒性のあるもの以外は、何だって食べられるよ。
なんて話ができるから、ソムリエ仲間は楽しい。

小さな赤タマネギ、ペコロスも、
その場で皮をむいて生でかじっちゃいます。
コミュニティ代表のSさんの可愛いお口をパチリ。

廿日市で「」というレストランを経営するYさんも、
田和瀬さんの畑がすっかり気に入った様子。
この人はソムリエではないけれど、
野菜や肉など食材はほとんど広島の地のものを使用。
小さな釜で炊くおこげのご飯もおいしいです。

さて、ちょっと遅い昼ご飯は布野の道の駅で
地野菜のバイキング。
おなかぺこぺこで写真を撮るのも忘れてぺろり。
食後のデザートは、布野のおいしいアイスクリームです。
実はこの夏アイス断ちをしているのですが、
きょうは特別許してね、と
アスパラほうれん草とゆず茶のアイスをダブルで。

あー、おいしかったと口のまわりをなめていたら、
滝を見に行きましょう、と日高さん。
一行、歩いて歩いて、滝まで。
森の緑と滝の冷気で、ああ、いいきもち。
野菜と、アイスと、森のなか。
好きなものに満たされた一日でした。



2009年3月13日

旧約聖書の創世記より。
「神様は人間を祝福なさいました
全地に生える種のあるものはすべてお前たちのものだ
実のなる木も好きなように食べるがいい」
こうしてエデンの園ができ、
水、緑陰、実のなる木や花、池には魚たちなど
いわば人間が生きていくために必要な「食べ物」や「悦び」が
貯えられた空間が生まれました。
これが人と庭園のはじまり。
英語のガーデンは、ガン(gun防衛するの意)と
エデン(eden悦び)の合成語だそうです。
そして階級社会ができ、食糧生産が農民に任されると
ガーデンは富と権力の造形へと変質。
眺望第一の庭園意匠で飾られ、
命の糧を育てる農園は裏に回された、と。
そんな興味深い内容にふれる辰巳芳子著「庭の時間」。
本の中で紹介されている料理家辰巳芳子さんの家の庭は、
ゆず、梅、しそ、蕗、三つ葉など実や草が繁ります。
それで、思いだしたのが10年前にはあったわが家の裏庭。
台所口から出ては、蕗を摘み、山椒の葉を取り、
ゆずの実をカゴいっぱい穫りました。
家の改築時に更地にしてしまったことが悔やまれ、
野菜ソムリエの庭を育てようと思い立つ春です。

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