大きな町にはスーパーマーケットもあるけれど、
活況を呈しているのが駅前の市場。
わんさと積まれた品の間を大勢の人が行き交います。
日本ではなつかしい量り売り、
スーパーでも生鮮食品は量り売りです。
そうと知らず、りんごを2つそのままレジへ持っていって
お店の方に迷惑をかけました。
魚も路上で売られています。
亜熱帯の気候のなか冷蔵状態でなくのが気になりますが、
市場でも氷はみかけませんでした。
少々のものは体に入れても平気な体力があるのでしょうね。
日本は逆に潔癖すぎて、さまざまな菌に対する抵抗力が落ちているようです。
一日三度の食事がカレーといっても過言ではない国、
豆カレー、まぐろが入った魚カレー、野菜カレー。
湿って暑い風土に複雑なスパイスの味がおいしく感じられます。
そして、辛いものを食べた後に、
甘い菓子がとてもおいしく感じられることも知りました。
この国の菓子はやたら甘いのです。
「生きる知恵」という意味をもつアーユルヴェーダの国、
食、運動、睡眠、呼吸など、
健康を維持するためにからだに必要なことを
医療の位置づけで診る五千年の知恵が食にも生きています。
独特の苦みをもつ薬草系の野菜を
ココナッツの果肉を削ったものと和えた
「サンボル」と呼ばれるサラダもそのひとつ。
ライムの果汁や塩、かつお節で味付けしたものなど
味はいろいろ。
体のなかからキレイになれそうです。
同じ亜熱帯の土地、沖縄の薬草料理とも通じるおいしさでした。
カレーとともにポピュラーなのが、
スリランカ風コロッケとも呼ばれる揚げ物。
野菜や肉、卵を小麦粉をのばしてた生地で包んで
揚げたエラワル・ロティや、
野菜や豆を細かく刻んで生地に混ぜ込み、
丸めて揚げたワデーなど。
大衆食堂の店先で作りながら揚げています。
軽い昼食やおやつとして食べられているようです。
日本円で一個20~30円。おいしいです。
スリランカの食に欠かせないココナッツ。
路上でも市場でもスパーマーケットでも必ず売られています。
果汁はジュースで、果肉は削ってサラダに、
同じく果肉を絞ればココナッツミルク。
いろいろなスパイスが協和するスリランカカレー、
このココナッツミルクが加わることで、
単に辛いだけでない複雑なおいしさを見せてくれます。
日本で入手できる缶詰やパウダーとはまったく異なる味、
虜になります。
●
まだまだ使えきれないスリランカ、
明日かあさって、生活編をお届けします。