山形庄内地方の農の伝統と多様性、そして
日本の持続的で豊かな暮らしを守り育てるために
みんなで在来種の「種」を守る働きかけのきっかけとなった
ドキュメンタリー映画「よみがえりのレシピ」。
この映画を観て、ひたむきに農作業する人々の美しさ、
守られる作物のたくましさに感動し、
みんなに見て欲しくて、食と農を考えるきっかけづくりにしたくて、
仲間の力をかりて広島市内で自主上映をしたのが昨年の11月でした。
以来、ぜひ訪ねたかった庄内の地。
願いがかなって、映画の冒頭にも出てくる外内島キュウリの畑にも行けました。
外内島キュウリの生産者であり、やまがた在来作物案内人である
阿部正一さんの畑で、お話を伺いました。
外内島キュウリも、在来作物のごたぶんにもれず、
栽培に手がかかる、収量が少ない。
儲けを考えればやってはいけないけれど、そこには
土地の作物の伝統を守りたいという強いお気持ちがあります。
農薬と化学肥料は不使用。
使われているのは漢方系の有機肥料、
広島のメーカーが作っていると聞きました、
種取りようの外内島キュウリ。
店頭でみるF1種のきゅうりは放っておくと白っぽくなりますが、
これは黄土色に。
沖縄のうり「ウーモウ」に似ています。
阿部さんも、外内島キュウリはおそらく南から来た品種だろうと
仰っていたので、ルーツが同じかも知れません。
野菜って、おもしろいでしょう?
やまがた在来作物を全国に知らしめたレストラン「アルケッチャーノ」
すっかり有名になった奥田シェフは残念ながら不在。
庄内ツアーを企画してくださった山形&岩手の野菜ソムリエさんたちと会食。
やまがた在来作物のひとつ「べにばな」を栽培されている方とも
お知り合いになれました。
そして翌日は、「よみがえりのレシピ」の監督、渡辺さんとも会ってお話ができました。
人柄の良さに安心をして、次なる地での自主上映を約束しました。