「世の中のビジネスは早く結果を出すことを求められるけれど、
僕たちはゆっくりでいい。毎日地球が回り続けていくなか、
カルヴァドスは造られていくのだから」
フランスのノルマンディー地方で、
りんごの蒸留酒を造り続ける農家さんの言葉です。
イタリアで生まれた<スローフード>の概念を、
日本語でどう表現すれば良いのか、
「自然のリズムに逆らうことなく、必要なだけの時間をかけて
食べるものをつくる」とでも言いましょうか。
日本の味噌や醤油もそうですね。
息を吸って吐くテンポ以上の速さでモノやコトが進みだしてから、
世の中がおかしくなってきたと言われます。
急ぎ大量に作って安く売れば儲かりもしましょうが、
食べる楽しみ、ゆたかな生活を満たすものには
なりにくいように思います。
呼吸は深く、ゆっくりと。息が荒くなってはたまりません。