安芸の宮島は、古来「神の島」
戦前まで、鍬を入れることは許されませんでした。
そして、戦後、ようやく許されて入植者が耕し始めたものの、
岩だらけの土地に根をあげて畑を放置。
その畑を十数年前に買い上げで新に農業を始めたのが、
長くヨーロッパの地中海圏に暮らして後、
広島に帰った中野さんです。
中野さんがひらいた「宮島農園」は、
厳島神社、朱の大鳥居、世界中から訪れる観光客で賑わう
宮島の表玄関ではなく、山を越えた裏側。
陽光きらめく美しい瀬戸内海を望みます。
瀬戸内海に農のパラダイスを築きたい、
手はじめにぶどう畑を作り、続いてしいたけ栽培も。
豊かにミネラル分を含んだ山の伏流水を使い、
肥料は宮島の名産である木工から出たおがくず。
めざすは里海の資源をいかす循環農業、楽しい農業。
塩も作りたいと夢はふくらみます。