野菜市にすももが出ると、夏が来たと実感します。マーケットに行けばさまざまな果物が溢れるなか、すももは、味も姿も昔から変わらず、郷愁を感じさせてくれる数少ない果物です。いちごや柑橘が品種改良を重ねてやたら甘くなっているのをよそに、皮の内側がやたら酸っぱくて、やがて果肉に到達するとやさしく甘いのも好ましいです。庭を眺めながら、がぶり。
キュウリやオクラのようにこれから実をむすぶための花、大根やネギのように種になっていのちをつなぐための花、どちらも息をのむほど美しいけれど、これから種をこぼす花に心動かされるこの頃です。誰かのために、なにかのために、鳥に食べられてうんちになってどこかに落ちるのも楽しそう。そう、私のコードネームはyasai-no-hana。写真は、さて何の花でしょう?
答えは、にんじん。