廿日市市で「いちごファーム」を経営する山本貴志さんがいちごオーナーを募集。
先日いちごの「紅ほっぺ」の定植に行ってきました。
ハウスを入って右側の一列がオーナーたちの育苗場所。
それぞれ場所をもらって8株を植えて育てます。
ふかふかの床に元肥を入れて、定植。
山本さんが用意した元肥は魚のアラで作られたもの。
ピートモスも県の森林組合が作ったものを使用。
用土にはもみ殻が配合されていました。
地域で自然を循環させるしくみ、山本さんの農への姿勢に共感。
苗をよくみるとピロンと1本伸びた「ひげ」が付いています。
こちらを後にして植えると、必ず実がその反対側(手前)につくのだそうです。
いちごの習性を活かして収穫をしやすくするためのテクニック。
へえー、なるほど。それぞれの作物に知恵と工夫があるんですね。
「ひげを後ろに斜め45度。ちょっと前に傾けて、ハイ!」
とても分かりやすい指導です。
8株を植え終えて、自分の場所に名前をつけます。
渡されたテープにマーカーで「うさぎ農園」と書きました。
すでに耕作中の緑井の野菜畑に次ぐ「うさぎ農園」パート2です。
「栄養は与え過ぎないようにね。軽いストレス与えないと葉っぱばかり大きくして実をつけないから」と、山本さん。
だから近頃の若者も実をつける力が劣っているんだね。
ちょっと渇いたくらいの状態に置かれないと、実を結ぶ努力というかパワーがみなぎらないのじゃないかと思います。
ともあれ、わが子となった8株の紅ほっぺ。
定植は野菜畑と違ってクワで掘り起こしたり畝を作る手間が要らないぶん楽でしたが、
これから防虫作業が大変そうです。
前身はやり手のビジネスマン、山本さんの知性が農業に新しい可能性を見出し、
新しい価値を付加します。
手塩にかけて育てたいちごをハウスごと全滅させながらも、アグレッシブな人。
起きうるすべてを受け入れる度量と粘り強さがなくては農業はやっていけません。
「百姓」という言葉の意味を体感しながら、農をビジネスに結実させていく山本さんのこれから。
食と農を語って時間を忘れた休日の午後でした。