シニア野菜ソムリエ花井綾美と「広島の大地の旬」をいただきましょう
2016年3月2日

常備菜ランチ2

コンビニエンスストアで、昨日のこと。
道路に面したガラス張りの一角に、
店内で買った物を食べることのできる小さなカウンターがあります。
見るとはなしに目に入ったのが、
70代後半とおぼしきご婦人の食事風景。
レジ横で売られているコロッケとホットコーヒー。
外を眺めながら口に運んでおられました。
その背中が、小さく、さびしくみえて、
目が離せなくなってしまったのです。
好きなものを自由に食べているのだから、
余計なお世話と言われればそれまでですが。
最近、必要を感じるのが「ひとりごはん」のトレーニング。
TV番組でも、孤食による栄養失調が
社会的な問題として取り上げられていました。
そんな折り、きょうの料理教室のテーマは
「野菜を簡単においしくとれる常備菜」
参加者の方からリクエストも多く、
私自身が普段の食生活で重宝しているので
ご紹介しました。
つくり置けば、もう一品に便利。
気分や季節でアレンジすれば飽きもきません。

トップページでレシピご紹介しています。

 

2016年2月29日

笹木三月子大根

広島の伝統野菜、笹木三月子大根(ささきさんがつこだいこん)。
三月子大根(二年子大根)と聖護院大根のかけ合わせで、
2月頃から収穫が始まり、3月が旬。

甘味が強く、水分が少なく緻密なので、
生食はもちろん天ぷらにしてもおいしいのが特長。
昭和31年の頃より安佐南区の笹木さんという方が、
耕土の浅い水田裏作でも栽培でき、
ほかの大根の収穫が終わる3月頃に出荷できる品種として育種。
昭和50年代までは盛んに栽培されたものが、次第に衰退。
それを再び地域の農家さんたちが力を合わせて復活させ、
今では他の大根では味わえないおいしさで人気が高まっています。
ただ、果肉にひび割れがしやすく出荷量が少ないことから、
一般に流通するには至らず、栽培地域の朝市での販売が中心。
毎週土曜日にひらかれる野菜市では、
オープン20分で売り切れごめんです。

笹木さんがお亡くなりの後、
15年もの歳月をかけてつくりあげた種だからと、
奥様が毎年種を取って保存。
それを地域の人たちによって復活させた大事な大根。
現在、栽培農家は15軒。
種を取っておられる笹木さんの奥様もご高齢で、
後継者のあてがないのが悩み。

身近にある野菜を活かして、培われてきた地域の食文化。
地域の野菜、その種は生きた文化財とも言えます。
どんどん新しい品種が改良されて行く中で、
地域の歴史と文化を記憶する伝統野菜の保護育成は、
生産する人と食べる人がいっしょになって取り組まねばならない
だいじなことです。
野菜の「種」は生きた文化財です。
次代に引き継ぐことは生物多様性の保護であり、



 
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