広島市内の高台にある父の墓に参って、その足で実家へ。
狭い庭には、この家が建った30年前に父が小さな苗を植えたという松の木あります。
一番大きな幹が父、次に大きいのが母、そして一番小さいのが末娘の私。
そう言いながら植えたと母から聞かされたのは、父が亡くなって後のこと。
そんな父の思いを知ってからは、私のなかで格別の樹となったこの松。
なんと! 一番大きな「父の松」の枝に山鳩が巣を作りました。
母が嬉しそうに言うことには、
夫バトが巣を作るための小枝や何かを口にくわえてはせっせと運んだのはここ1週間のこと。
妻バトは枝に止まったまま動かず。
ケータイカメラで撮ったのでちょっと見えずらいですが、小さな頭が分かりますか。
シャーター音がしても微動だにしないので、きっと卵を温めているのでしょう。
夫バトはカラスに見つからないよう裏のルートを通って巣作りの材料を運んでいたといいますから、えらいですねぇ。
どうか、目ざといカラスに卵を盗まれることなく無事可愛いヒナが産まれますように。
腰をかがめ目を凝らして巣を見守る母を見ると、
ひとり暮らす母への父からの盆の「手みやげ」に思えてなりません。