下鴨神社内の「さるや」で、
申餅(さるもち)とまめ豆茶(黒豆茶)をいただきました。
申餅は、小豆の茹で汁でついた餅で、
葵祭の申の日に神前にお供えされるものです。
「はねず」とは、明け方の一瞬、空が薄あかね色に染まる様子で、
命が生まれる様を表すとされます。
食べることで身体を清め、元気の気をいただき、
無病息災に過ごせると祈ったといいます。
静かな境内で、身を清め、心をしずませ、姿勢を正して、
不老長寿の良薬とされた黒豆茶を飲み、餅をいただきました。
2014年の食始めにふさわしいひと時、
清らかな川が流れる境内の散策も楽しめました。
下鴨神社は賀茂川と高野川の合流点にあり、
水守の神社でもある社内には、
水がわき出る場所があり、小さな泉川も流れています。
名水がおいしい酒、豆腐、料理を作るといわれる京都を実感できます。
観光客でにぎわう表参道を抜けると、
森に入っていきます。
参拝の人もまばらになって、泉川のほとりに降りると
人ひとり見当たりません。
水の流れる音、鳥のさえずりをききながら
神さまがくださった静寂を楽しみます。
下鴨神社に参って、
この清らかな場所を楽しまないなんて、
もったいないなぁ。
糺(ただす)の森は、下鴨神社境内に広がる約12ヘクタールの森で、
かつてここ一帯が山城原野であった頃の植生が今に残る森といわれています。
町の真ん中に広がる森に、京都の奥深さを知らされます。
自然を守るため一部は自転車や犬の出入りが禁止されていますが、
その他の場所では近辺の人が行き交う生活道路のような格好になっています。
近くにこんな森がある環境に住む人が羨ましい。