天満町にある食品の店「百姓や」で見つけた祝島のびわ茶。
つい2、3日前某雑誌の紹介記事を読み、ぜひ入手したいと思っていたところでだったので、思わず「ヤッター!」
山口県上関町の沖合に浮かぶ祝島には、昨年の5月に訪問しました。
島の荒れた棚田を黙々と蘇らせている農家の氏本さんの仕事を見たくて。
その時、島の特産品であるびわの話も出ました。
キズもので商品にならないびわの実は、氏本さんが飼う豚くんたちの餌に。
島の豆腐屋から出るおからとともに彼らの大好物だとか。
そうして元気に育つ豚くんたちは、地面に穴を掘るという習性から鼻で土をおこし、雑草を食べ、畑を蘇らせるのです。
このように、自然にあるものを無駄なく循環させるのが、氏本さんの農法であり、この島の暮らし方。
びわの葉茶も、自然を余すところなく生かしての商品化。
自然とともに慎ましく暮らす島の人たちを、いま脅かしているのは上関町の原子力発電所建設問題。
「こどもや孫のために、きれいな自然を残すんじゃ、 金なんか問題じゃない」
原発反対デモに加わるお年寄りの言葉が印象的でした。
島で昔から飲まれていたというびわ茶。
葉を干し、煎ってお茶にします。
びわの葉に豊富に含まれるビタミンCは、加熱しても壊れないのだそうです。
やかんでしっかり煮出していただきます。
ガラスの器に注いだお茶は、きれいな琥珀色。
苦味もクセもなく香ばしい香り。
暑い季節、熱いお茶が気分をすっきりとさせてくれます。