樹木や鳥、地中生物や水など生けるものが生命を連鎖させる場所を「森」と呼ぶならば、
日常の暮らしも、森のようでありたい。
さまざまな人やものと自然に心地よくつながっていたいと思います。
その思いをますます強くするこの頃、
雑誌の書評欄で見つけた本が光野桃さんの「森へ行く日」。
ファッションの世界に身をおく著者が、森に魅せられたのは50歳を超えた頃のこと。
手をかけてきた子が巣立ち、女性としての体も、生活も変わる50代のはじめ、
「一度死んで生まれ変わったような気がする」。
そう語る著者と同じような体験を、私もしました。
すべてを「ゆるめたい」、そんな思いの先にめぐる季節のなかで実を結ぶ野菜があり、
青々とした畑がありました。そして、新しい人生が野菜とともに始まりました。
土の中から生まれいのち息づく野菜も、ちいさな森。
この森に暮らし、癒され、学び、この森とともにありたいと思っています。