遅咲きの桜です。
見なければ「春の義理」が果たせない、と京都の人はいうのです。
うまいことを言うなぁ、と感心。
JR西日本のキャンペーン広告コピーです。
そこで考えてみました。
黒豆を炊かなきゃ「正月の義理」が果たせない。
黄金の銀杏並木を歩かなきゃ「秋の義理」が・・・・
ああ、だめだ。桜には勝てません。
今ひとときの春、空を染め、仰ぐ人のこころを染めいのちの限りに咲く花だからこそ、
こころ逸るのでしょう。
会いたい、見たい、ふれたい、知りたい
思いをかける日々に。
野菜市で買った菜の花、今夜からし和えになる前にしばし眺めて楽しみます。
いちめんに菜の花がゆれる春を思いながら、口づさむのは「朧月夜」。
胸がきゅん、となるのはなぜでしょう。 ♪
菜の花畑に、入り日薄れ 見渡す山の端霞深し
蛙の鳴く音も 鐘の音も 夕月霞て 匂い淡し