山口放送が制作したドキュメンタリーを観て、
どうしても会いたくなった人がいる。
瀬戸内海に浮かぶ山口県上関町「祝島」で
農業を営む氏本長一さん。
北海道で肉牛のビジネスで大きな成功をおさめながら、
故郷の農業を元気にするために家族を北海道において祝島にUターン。
人口五百人余りの離島、荒れた棚田を豚を使って再生。
氏本さんが島で飼う豚が荒地の雑草を食べ、土を深く耕してくれる。
収穫作物のクズや島の豆腐屋さんで分けてもらうオカラも
豚のエサになり、糞尿は有機物として土壌に還元。
繁殖させた豚は食肉やソーセージとして出荷される。
一切の無理や無駄がなく、自然の摂理にかなった循環型農業。
手がけて2年、手間はかかり今は採算も合わない。
けれど、荒地からみごとに蘇った棚田を見ると、
氏本さん59歳の覚悟と才覚を感じる。
この厳しい離島での農業を覚悟させたものは、
一体何なのだろう。うさぎも、
これからの5年間を悔いのないものにするために
答を見つけなくては。
まだ少し時間はかかるけれど。
石の練塀が美しい島、
空の青と海の青に染められ、心身ともに充実した島の1日。
「こんどは酒を持って泊まりがけで」と氏本さん。
氏本さん手作りの練塀蔵で、
ワインで気分良く過ごす夜を楽しみに、
まずは9日マイスターの三次試験をパスしなくちゃ。