農家の人が土地で作り続けてきた歴史を大事にしたい。
その時期いちばんおいしい野菜でメニューをこなすとなると地元広島産だけではとても無理だけれど、葉物は地場産をよく使うという篠山和弘さん。とくに向原のワケギ、中筋のミズナといったように地元で歴史を重ねてきた野菜は大事に使い続けたいといいます。「鍋をのぞくとね、アイツら答えてくれるんよ」
篠山さんがいうアイツらとは、いとしい野菜たち。野菜の声が聞こえるという野菜好きは、人が好きでもあります。忙しくてコンビニのおむすびをかじって昼をすませるような人たちに野菜をたっぷり食べさせてやりたい、というのが料理のコンセプト。ちょっと疲れているように見えたら消化の良いものを少しといったあんばいに、客と心が通うおふくろの店のような温かい店を中心街でやってみたかったと話します。
ワインに野菜、さんざん飲んだ後に酔った体をを野菜のビタミンで癒す、そうしたチョイスが増えているというのは嬉しいことです。
オステリアエバール ルディ
広島市中区三川町5-15-1F
☎082-541-4648