山積みの用事をそのままに、駆け足で東京へ。まずは渋谷のbunkamuraで「ミレイ展」を観る。
19世紀の英国のヴィクトリア朝絵画の巨匠で、その画風は華麗。
細密に描かれたイングランドの自然風景や肖像画の令嬢たちのドレスの美しさを理屈抜きに楽しむ。
なかでも展覧会のポスターにもなっているハムレットのヒロインを描いた「オフィーリア」は、ドラマティックな1枚。
ロンドン留学中の夏目漱石もこの絵を観て心を奪われ、「草枕」の中で語っている。
渋谷から表参道へ。自然食レストランで玄米ご飯と大豆だけの
まるで修行僧のようなメニューの食事をとった後、
夕刻を待って、六本木ヒルズタワーのイベント「スカイアクアリウム」へ。
天空の水族館と銘打ったホールに、巨大な水槽の数々。
熱帯魚、水草、珊瑚が織りなす、幻想的な水中世界を歩く。
珍しい魚の名が知りたくてスタッフにたずねたら、
「アート作品としてご覧ください」と、実にそっけない返事。
なるほど、それぞれに趣の異なる水槽にアクアリスト(作家)の名が添えられている。
これまで自宅の水槽で熱帯魚を飼う人の気持ちを理解できなかったが、今は解る。
海の中の森に棲む魚や珊瑚の天然色の美しさ、その生態の不思議さを飽かず眺めた。
なかでも最後まで目が離せなかったのが、白いイソギンチャク。
ふわり、ふわりと白い足?をなびかせ、形を変えてゆく。本気で一匹欲しいと思った。
9月28日まで。東京へ行く予定のある人、無理に時間を作っても観るべし!
続きは、また明日。