フランス2日目の午後、バスはロアール地方をめざします。
パリから10キロも走ると、いちめん畑。行けども、行けども、野や畑です。
全土の約60%が農地で、20%が森林。フランスは小さいながらも農業大国なのです。
パリに着いた夕刻は小雨。今年1月以来、百年ぶりの干ばつが続いた後の
恵みの雨と日本でもニュースになったそうですね。
そして野原には風力発電も。時期が時期だけに印象的でした。
フランス人の生き方がのんびりしているのは、
食糧自給率百パーセントを保証する畑が背にあるからだ、と
この国のエライ人が言ったといいます。
クレジットカード利用者の3人に一人が返済不能者で、
払えないままでいてもいつか国がチャラにしてくれる国でもあるとか。
ラテンの血が流れる民族って、根が呑気でいいですね。
そんなことを思っている間に、バスはロアール地方の古城へ。
城は権力と富のシンボル。どうだ、すごいだろ!と肩を張る風情にちょっと辟易。
もっぱらプラタナスの大木を見上げ、道ばたに咲く花を眺めます。
なにより自然が美しい、旅に出て感じることです。
広大なお城の敷地には川が流れます。
この後、もう一つ有名な城を訪れたのですが、ここは割愛。
古城めぐりの後、宿泊も古城ホテルでした。
広く薄暗い客室、一人で泊まるにはちょっとこわいです。
出るぞ~、と同行のTさんが言うのでさっと風呂を済ませてベッドにもぐりこんで、
たぬき寝入り。もっともすぐに本物の眠りが訪れたようですが。
アカンサスがよく育った中庭が素敵でした。 では、また明日。