
惚れ惚れと眺めます。この色、この美しさ、
その名も春らしい「雑穀れんげ米」
そして、思い出すのは子どもの頃に過ごした田舎での春の一日。
子どもの頃、わが家のひな祭りは4月のはじめ、
田舎のおばあちゃんちで従姉妹たちと一緒に過ごすのが恒例でした。
おばあちゃんが作ってくれる段重ねのお弁当をもって、
山へ行き、みんなで広げて食べるのです。
眼下には、ピンク色のれんげ畑が広がり、空は青くすんでいました。
うれしくて、たのしくて、おいしくて、
お弁当を作るおばあちゃんのそばに居るのが大好きでした。
お弁当の中身は、梅の形に仕立てたゆで卵、赤と緑の寒天ゼリー・・・
市街地に生まれ育ちながら、食と農に興味をおぼえ、癒される
いまの私の原点は、きっとおばあちゃんの弁当とれんげ畑にあるのだと
確信しています。
雑穀米とは
●ひえ
腸の健康に役立つ食物繊維が多く、骨や歯の形成に必要なマグネシウムが豊富。
亜鉛やリンなども含まれ、バランスよくミネラルが取れる。単独ではパサつきやすい
ので、お米に混ぜて炊くのがおすすめ。
●もろこし(高きび)
表面の褐色にはポリフェノールが含まれており、抗酸化作用が期待できる。また、
余分な塩分を排出して高血圧予防に役立つカリウムや、貧血を予防する鉄分も取
れる。弾力のある食感はまるでひき肉のよう。肉の代用食としても使われる。
●黒米
黒い色を作るアントシアニンという色素はポリフェノールの一種で、体内の活性酸素
を除去する働きや、動脈硬化を防ぐ作用が期待される。米に混ぜて炊くと、赤飯の
ような赤い色味になる。
●大麦(丸麦 押し麦)
食物繊維の量は雑穀でトップ。便秘解消やコレステロール値の低下が期待できる
食物繊維の含有量が雑穀の中でもが多く、水溶性、不溶性と作用の違う2種類の
食物繊維をバランスよく含んでいる。麦茶やビールの原料。
●はと麦
肌の角質層の新陳代謝を促す作用が期待できる成分が含まれている。漢方では、
ヨクイニンという生薬として関節痛や筋肉痛、肌あれ、イボ取りなどの治療に用いら
れる。はと麦茶でおなじみ。雑穀らしい素朴な味わいが楽しめる。
●アマランサス
雑穀の中でもトップクラスの栄養価。骨を丈夫にするカルシウム、ビタミンB2や葉酸、
鉄分、亜鉛も豊富。疲労回復に関わる必須アミノ酸のリジンも多く含まれている。
独特の苦みと香りが料理のアクセントになる。