小雨の朝、中央図書館へ。
名残の紅葉が雨にぬれて美しく、隣の美術館のなかを歩いて遠回りしてみました。
小道にイングリッシュ・オークの落ち葉、ロンドンの空もこんなかしら、と思わせる冬の初め。
頬に冷たい空気が気持ちよく、葉を落とした木々を眺めて飽きません。
さて、図書館の資料室で2年前の新聞記事をチェック。
日経の縮刷版をめくっていて思わず読んだある作家の旅のエッセイ。
若い頃、スタンダールのパルムの僧院を読んで惹かれたイタリアの田舎町をバイクで走った話。
スタンダール、わたしも高校時代に読みました。
図書館とスタンダールが10代の記憶を呼び覚まし、懐かしくせつない気分。
深く理解できぬままニーチェなどもむさぼり読んだのもあの頃。
再び勉強をはじめて、いま子を育てたことや介護の日々を送ったことなどなかったかのように、
みずみずしい気持ちで日々をめくる自分がいます。