厳冬に暮らすエスキモーの人たちは、
道の途中に枯れ枝を盛っておくと言います。
それは、自分たちや旅人がゆく道を閉ざされたときに
暖をとって命をつなぐための非常用。
そうとは知らぬ外部の人間が、
それを見つけてレジャーキャンプの火をたくというのです。
自然と融和する風習文化が、
こうして荒廃してゆくのだと嘆いたのは
アラスカを愛した写真家星野道夫。
長く守られてきた北海道の自然も、
自然から多くを獲らぬアイヌの人たちの掟が
あったからと言われます。
最小限要るだけのものを自然からいただき、
また自分たちの手で補充をする「単純再生産」の暮らしこそが
これから私たちに必要なライフスタイルじゃないかと、
そんなことを考えながら、
大根と人参の皮で野菜スープを作ります。
まだまだ暑い夏の終わり、
雪景色でちょっとひんやりしていただけました?
アイヌの人たちの話