野菜ソムリエの資格を取った春、 食用の植物ばかりを集めた庭を造ってもらいました。 あれから3か月、ハーブも果樹も元気に育ち、 ジャムにするのを楽しみにしていたルバーブも大きくなりました。 タデ科、フキに似た草姿で葉柄(茎)の部分を食べます。 食物繊維が豊富で整調作用があり、 ギリシャ・ローマ時代は薬用に栽培されたといいます。 庭では掘り返した土の中からまた生えた先住者のカンナが、 「あんた誰よ、ジャマ」と居住権を争っています。 さて、いよいよルバーブのジャム作り。 葉柄をざくざくと切り、砂糖と一緒に鍋に入れて火にかけます。 金属製の鍋は酸が出るのでホーロー鍋の方が好ましいのですが、 そこらあたりは、ま、アバウトに。 10分も煮るとトロトロに溶けてジャムらしくなります。 フルーツのような甘酸っぱい香りが立ちます。 くんくんと匂って、ああ幸せ。 レモン汁を加えて煮詰めて出来上がり。 肉の消化を助ける酵素を含むというルバーブ、 ステーキのソースにしてもおいしいと言われますが、 肉を食べぬうさぎは、ヨーグルトにかけて食べてみます。 ちょうど、ジャム作り名人の大成ケンタローさんがお見えになったので、 ルバーブを少し持ってかえって頂きました。 8月に入ってすぐ野菜ソムリエ仲間がうちに集まるので、 どちらが作ったジャムがおいしいか、皆に品評を仰ごうと約束。 野菜の楽しみは尽きません。 仕事マシーンと化してバブル期を駆けていた頃には 思ってもみなかった、おだやかな充実感。 いま身の内に生じているもの、進化と呼びたい変化です。