「ルバーブ」を知ったのは、6年ほど前。
自宅の南側の庭を
実のなる木やハーブで彩りたいと思い立った春、
中学校の同級生で造園家のT君が
「こんなのどう?」と、植えてくれました。
ルバーブはシベリア南部の冷涼な地が原産で、
特有の香りと酸味を持つタデ科の野菜。
フキに似た姿で、30~40㎝長さに伸びた葉柄を食用にします。
ヨーロッパでは古くからジャムなどにして食べられており、
日本にも明治時代に導入され、食用大黄の和名もありますが、
食生活の違いか定着しなかったようです。
わが家のルバーブは、広島の夏の暑さに絶えられなかったか、
やがて絶えてしまいました。
が、それでも2年ほどはジャムを作って楽しみました。
そして、我が家のルバーブが絶えてしまった頃、
イングランドの田舎町の八百屋さんで
本場の?ルバーブを見ることができました。
シャークスピアの奥さん、
アンハサウエイの実家(すてきな観光地となっています)の畑では、
大きく成長したルバーブが花を咲かせていました。
「アンハサウエイの家」は、素敵な場所。
家の前に広がる美しい畑には、
豆やじゃがいもなどが美しい花をつけていました。
そして、ふたたび広島。
最近では、ルバーブも知られるようになり、
広島でも栽培して出荷される農家が出てきました。
今年は料理教室でもルバーブジャムを作ってみようと、
知り合いのルンビニ農園さんで分けて頂きに伺いました。
ハウスの間の空き地を有効利用したルバーブ畑、
わたしが住む広島市街から車で1時間の場所にある農地ですが、
暑い夏も夜は冷房が不要の土地なのでよく育つのでしょう。
葉柄が赤くなったものと、緑のままのものと。
品種は同じですが「個性」によって、色が違います。
国内の主産地である長野県では、
みごとに真っ赤なものが出荷されています。
冷涼な気候がルバーブの栽培に適しているのでしょう。
さて、ジャムといえば夜中の仕事。
みなが寝静まった時間、ひとり台所で野菜と踊る至福の時です。
①ルバーブを1㎝長さに切り、半量の砂糖といっしょに鍋に入れ、
水分が出て来るのを待ちます。
②ジワっと水分が出たら火にかけて煮ます。
20分ほどでルバーブがドロリと溶けてきたら、
③レモン果汁をく加え、さらに煮て出来上がり。
とても簡単です。
酸味が強いので、お肉にも良く合います。
私はソテーした豚肉に添えるのが好みです。
食用大黄の和名もあるように、薬草である大黄の近縁種。
食物繊維、ビタミンC、カリウム、カルシウムが豊富で、
お通じを良くし、体内の余分な塩分を排出し、お肌の調子を整えるなど、
美容と健康によい野菜として注目されています。