広島県南部、瀬戸内海に面した東広島安芸津町、赤崎地区。
日本一おいしいと評価の高いじゃがいもの生産地。
「まる赤」と呼ばれる、玉が丸く、色は黄みがかった白色、
みずみずしく食味の良いじゃがいもです。
おいしさのわけは、赤土と瀬戸内海の潮煙。
この地域の土質は、かつてレンガ造りの原料となった赤土で
水持ちの良い粘土質でありながら、水はけが良いというのが特徴。
また、すぐそばの海からのミネラル分を含んだ潮煙が
おいしいじゃがいもを育てるのだといいます。
まる赤の収穫期は6月~と12月~の年2回。
ちょうど夏の収穫期を迎えた畑におじゃましました。
巽佐一さんは、御年93歳。
じゃがいもの栽培歴は、なんと70年!
昭和25年からこの地でじゃがいもを作っておられます。
農閑期には、中四国各地の酒蔵へ
杜氏の仕事に出かけたと言います。
この日も、娘さんお二人と一緒に収穫作業、
鍬をおろす手も、しっかりしておられます。
おいしいと評価の高いまる赤ですが、
労力に値する収入が得られない農業の現実はここにも。
作り手がいなくなった畑があちらこちらにみられます。
すぐれた農産物を守り育てる手だては、どこに?
巽さんのじゃがいもは直販で手に入ります。
「買いに来られてもOK」だそうです。
青い海と赤い土のコントラストが美しい畑の風景に会いに、
出かけてみるのもいいですね。
東広島市安芸津町木谷字赤崎2058-12
電話 0846-45-2668
かつて町の産業であったレンガを造る工場は今はなく、
レンガの町の面影が微かに残っているだけです。
地元JAの「ふれあい市」では、まる赤のジェラードを見つけました。