世界遺産に登録されている広島の厳島(宮島)。
古くは神の島とされ、田畑を耕すことは禁じられていました。
しかし、戦後の食糧難のなかにあって、
土地の一部を開墾して田畑を作ることを叶えた人がいました。
それが、石工の中岡氏。
1946年、中岡氏が開墾を始めたのは
観光地の賑わいをみせる厳島神社のある表舞台から
山を越えた裏側、
大砂利という地名の通り、掘ればゴロゴロ石が出てきた
と言います。
土の中から出てきた岩を積み上げては石垣を作り、
大変な作業の末に段々畑にしてようやく季節の野菜が実りました。
そして今、宮島の歴史を刻むこの畑を若い夫婦が
引き継いでいると聞きました。
中岡氏の開墾の精神を受け継ぎ育てたいという山本さん夫妻です。
農園の名も「中岡農園」、
神の島にふさわしい自然農法、
落ち葉や枯葉、そこを住処とする虫や微生物の力で育つ野菜たち、
島の人たちからは「新鮮な野菜が食べられる」と喜ばれているそうです。
そして、多種多様な生き物が集まる場所になればいい・・
という山本さんの思い。美しい農の姿です。
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