「カスバの女」という昭和歌謡もありますが、
(ご存じない?古くてスミマセン)
カスバとは「要塞の村」のこと。
モロッコのカスバ街道と呼ばれる地域には
今に崩れそうな日干しレンガ造りのカスバが
あちらこちらに残っています。
そして、訪ねたのは「アラビアのロレンス」など
数々の映画のロケ地にもなったアイト・ベン・ハッドゥ村。
日干しレンガ造りの古い建物は半ば崩れて、
現在ここに住んでいるのは数家族のみ。
しかし観光資源として修復も進み、
要塞当時をしのばせる穀物倉なども残っています。
われわれのような観光客をもてなして生計を立てる
一軒のお宅でティーをごちそうになりました。
台所もみせて頂きました。
冷蔵庫も電子レンジもなく、ちいさなプロパンガスボンベの
火で煮炊きするだけのシンプルな場所。
しっかりと手を動かして食がまかなわれています。
モロッコの人の暮らしにふれるたび、
日本での生活を省みる旅でもありました。
紅茶ほど発酵されていない茶葉とミントを入れたポットに
熱い湯を注ぎ、たっぷりの砂糖を入れて頂く
モロッコティーは、くせになるおいしさ。
乾いた砂漠の地で清涼なミントの香りが身体にしみわたり、
ヒリヒリするほど乾いた喉を潤してくれます。
丘の上のカスバから遠く望めば、モロッコ、砂漠の顔と、
オアシスの顔。
旅のオマケ
モロッコはオリーブとオレンジとアーモンドの国。
カスバ街道のいたるところに、
アーモンドの木が花を咲かせています。
ちょうどシーズンということで楽しみしていたのですが、
散りかけていて残念。