野菜市に「エシャロット」が入ってきました。と、言っても正確には
生食用に栽培された「エシャレット」、生食用に軟白栽培されたラッキョウです。
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この一年物の早獲りラッキョウに「エシャレット」という商品名を命名したのは東京築地の青果卸業者。
その理由として『根ラッキョウ』の名では売れないということでシャレたネーミングを。
この思いつきが後に本物のエシャロットと混同される発端になりました。
分類上は同じネギ属の野菜でもエシャロットとラッキョウは見た目も味も違います。
それでも混同された揚句、今ではすっかりエシャロットが通り名となっています。
本物のエシャロットが必要な場合は「ベルギー・エシャロット」などと明示されているものを
選ぶと間違いないということです。
ちなみに本物のエシャロットは鱗茎の皮の色が玉ねぎの皮の色に似ています。
フランス料理などではエシャロットは香味野菜としてみじん切りやおろしたものを臭み消しやソースに用います。
一方、和製エシャレットは、一般的には生のまま酢みそやマヨネーズを添えて食べます。
らっきょう漬けにするものよりは辛みも抑えて作られているので、さわやかな初夏の風味に箸がすすみます。