true story という字幕で始まる「チェンジリング」、
1920年代のロサンゼルスで起きた実話を、クリント・イーストウッドが映画化。
彼のメガホンでなければ、陳腐なサスペンス映画で終わったかも知れない。
名優として映画の世界に棲んできたプロ魂が、
観るものをぐいぐいと引き込んで監督の力量をみせる。
陰影のあるカメラワークも絶妙で、オールカラーなのにセピアの味わい。
彼の才能は、滅びゆくハリウッドの最後の砦だと思う。
というわけで、本日星4つ半。
エンドロールに流れるトランペットの音色に思わず涙。
映画の余韻とはまた別のことで、
うさぎの琴線にふれてしまっただけのこと。