ある農家で、わたしの相手をしてくれている老人だけが昼飯を食べようとしない。
「どうぞ食べてください」と言うと、「きょうは仕事をしないから」と答えた。
これは、農学者渡部忠世著『百年の食』の一節。
「食べる、働く、命をつなぐ」という副タイトルがつけられたこの書、
農というものに強く惹かれている今の自分と同じ思いが、
随所で語られていて嬉しい。
食べ過ぎてはメタボだ、ダイエットだと案じて
その予防と解消にまたおカネを費やす放食ニッポン丸は沈没寸前。
食は命をつなぐためにあるという本義に立ち戻らねばと
思い始めている人は多いのではないでしょうか。
人は働くことで清められる、という一文については、また明日。
捻挫した足の腫れもひき、ぼちぼち外を歩けそうです。