朝夕の冷え込みが身にしむ11月にも入ると
広島菜漬が出回りはじめます。
昨年野菜アドバイザーの研修で広島菜の産地を
訪ねたことを思い出します。
広島菜は広島の伝統野菜で、
九州の高菜、信州の野沢菜と並ぶ3大漬け菜です。
この日訪ねた安佐南区の川内地域は、
古くから良質の広島菜が育つ名産地で、
贈答用の広島菜漬のほとんどがここから出荷される
広島菜で作られるそうです。
しかし、農地の宅地化はここにも見られ、
出荷量は年々減少の傾向に。
米の消費減にともなって、若い人の漬けもの離れも進んでいます。
先人の知恵と工夫に生かされた広島の伝統野菜、
その香りと味わいを絶やさぬために、
しっかりごはんを食べましょう。
おむすびを広島菜で包んで広島菜むすび、
カツオ節を芯にして広島菜巻き、
細かくきざんでチャーハンもgoodです。
おはなしをお聞きしたのは、
広島市の小学校の社会科の教科書にも登場する
篤農家の倉本さん。
先祖代々耕し続けて肥えた畑と高い耕作技術が、
立派な広島菜を育てます。
雑草の1本もなく広島菜が整然と並ぶ畑の美しさに、
プロの丹精を感じます。