一昨年うちで作品展を開いたガラス作家のジャンさんが、
今年は倉敷の美観地区で開いているというので、倉敷まで会いに行きました。
昨日までの梅雨空とはうって変わって快晴。お堀の川面に映る緑がきれいです。
会場は美観地区の端っこにあるはしまやさん。古い呉服商の米蔵を改造したカフェ・ギャラリーです。
フランス人で、今はモロッコにアトリエを持つジャンさんは日本語堪能な親日家。
納豆大好き、もらっきょうも梅干しもOKです。おまけに野菜が大好きですから、とても話が合います。
「ラクダ、ノリニ、クルノ、マッテルヨ」と、深いグレーの目が笑います。
モロッコを訊ね、サハラ砂漠をラクダで行こうという約束を、果たせずにいるのです。
「きっと行くから!」会場に居合わせたのは神戸のK大学の先生。
ジャンとはフランスで一緒に机を並べて勉強をした仲だとか。とても楽しい方でした。
さて、ジャンと別れて大原美術館へ。カリエールの「想い」を見たくて、本館へ。
中庭のモネの睡蓮も可憐に花をつけていました。
倉敷を歩くなら、美観地区のお堀端よりも、一本裏の道。
のんびりと静かで、面白い店も沢山あります。
そして、お気に入りの通りに1軒のオモチャ屋さんがあります。
いつもは通り過ごすのに、なぜかきょうはふと足が止まって小さなショー・ウインドウに、目がくぎづけ!
ちいさな木彫りの羊飼いと羊。お店に飛び込んで「あれ、売り物ですか?」若い店主が、にっこり笑って頷きました。
きっと、わたしのところに来る運命だったのでしょう。
軽井沢に住む木玩具作家のタケダセツコさんの作品で、山の埋もれ木を手彫りしたものです。
作品のもつ静謐な空気は、幾百年を生きた山を深く記憶しているかのようです。
見ても、触っても、うっとりとします。
店主は無類のオモチャ好きのようです。
木のパズルやオルゴール、駒などいろんなものを取り出してきて、実演?してくれます。
店の名は「伊勢屋」086-426-1383 倉敷を訪れる機会があればぜひ立ち寄ってみてください。
笑顔になること請け合いです。
オマケは「伊勢屋」に行く途中にある「平翠軒」。日本全国のうまいものを集めたおいしいものブティック。
店内はおいしいもの探しを楽しむ人でいっぱい!
この不況でもデパ地下だけは元気なように、ここ美観地区でも。
ハートは胃袋に通ず、ですね。