庭の大手鞠が赤い蕾をふくらませ、春を待つ陽気の日曜日。
友人Nさんたちが主催して、和太鼓と笛とアフリカ太鼓のライヴ。
きょうは場をお貸しするだけなので隣の仕事場で用事をしていたら、
聴こえてきたのは篠笛が奏でる「月の砂漠」。
私が幼いころから好きな曲、
仕事場を飛び出して聴衆の仲間入り。
龍笛(りゅうてき)や能管(のうかん)が貴族や武士のものであったのに対し、
篠笛は神楽や祭りに使われてきた市井の笛。
春、田に張った水に月が映る里の情景を描いた
「田月笛」のゆたかな音色が、日本人に生まれた幸せを感じさせてくれました。