シニア野菜ソムリエ花井綾美と「広島の大地の旬」をいただきましょう
2016年1月4日
野菜は文化。

民田なすグラッセ正

お正月が明けました。
初夢はごらんになりましたか。
一富士、二鷹、三茄子
縁起の良い菓子「初なす」をいただきました。
山形県鶴岡市の伝統野菜、
民田(みんでん)なすで作られた砂糖菓子です。
手の平にのるほどのかわいいなすは、辛子漬けでも有名です。
およそ300年前からこの地で作られている野菜で、
一説には京都からやって来た宮大工が伝えたとありますが、
定かではありません。
種が運ばれ、誰かが土に植え、やがてこの地の野菜となり、
漬け物にされ、砂糖漬けにされて今日に至る民田なす。
その歴史は鶴岡の人々が大切に受け継いできた食の文化史です。
風土に鍛えられ土地の人々のくらしを記憶し、
いまに伝える伝統野菜には、単に食料としての役割では終わらない
深い魅力と面白さがあります。
わたしが野菜に惹かれ続けるのも、
自然と人が織りなす物語を刻む美しい生命体である所以です。


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