シニア野菜ソムリエ花井綾美と「広島の大地の旬」をいただきましょう
2012年6月8日
ふるさとのお宝

 

梅雨入りでしょうか、畑には恵みの雨。

仕事がらみで安芸太田町へ行ってきました。

三段峡や深山渓のある森のまち、

広島県内ではじめて「森林セラピー基地」の認定を受け、

これから地域をあげて癒しの町づくりが進みます。

なかで食の資源を堀り起こすお手伝いをさせていただきます。

棚田に実るおいしい米や祇園坊柿をはじめ、
土地の人の知恵に育まれてきた幸せごはんが沢山あります。

これから町の人たちと

食のお宝を磨いてきたいと思っています。

 

 

そんな思いを同じくするのが、地元レストラン「きっちんたまがわ」さん。

土地の食材を生かした料理で人気の店です。

お昼時は、地元の方や遠方からの人でいっぱい。

 

 

ふきの天ぷら、新たまねぎのサラダ、手作り豆腐など、など。

野菜が生きています、からだが喜ぶ味です。

デザートにも近くで採れる山桃の実とグイ実が添えられています。

 

 

前の席の若者が食べていたカレー、

あまりにもおいしそうだったので写真を撮らせてもらいました。 

地元の食材をのせる木の器は地元の材を削った手作りだそうです。

 

 

 となりの席には、町のご長老。

「きょうは、泥休めよぉ」

昔は田植えを終えたら皆が集まって、
しばもちを食べながら労ったと言います。

それを「泥休め」と呼んだのだそうです。

「しばもちって?」 と、話ははずみ、

ご長老方のお酒もすすみ、盛り上がること。

日をあらためて、昔のお話をお聞きすることを

お約束しました。

古きよき風習、食文化・・

いま聞いておきたいこと、沢山あります。

夜這いなどという、ちょっと・・・な話もあるそうですよ。

 

 

わたしが以前から興味ある土地の食べ物「さんばいさん」。

きっちんたまがわの玉川さんが、ぱぱっと見本を作ってくださいました。

豆ご飯を山の朴葉で包んだもので、

農繁期には田仕事の合間の食事にしたそうです。

にぎりめしを殺菌防腐作用のある朴葉で包む、

昔のひとの知恵です。

「朴の木はしゃもじにも使われとる木よ、年輪がないから

つるりときれいなんじゃ」

これも長老から教わりました。

 

 

「むかご、さるなし・・・山は食材の宝庫。

この土地に生まれた人は当たり前にありすぎて

見向きもしないけれど、生かしたいですよね」

広島市内から嫁ぎ、

シェフであるご主人と一緒にレストランを開いて15年。

土地のものを生かし、多くのひとに「里山のおいしさ」を

味わってもらいたい。

その熱意を「応援しますよ!」

 

 

土地の実りを生かして、ほらこんなものも。

これって、ちいさな第六次産業。

これが、ほんものです。

 

きっちんたまがわ

山県郡安芸太田町加計温井

電話 0826ー22ー0198

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