幼い頃、いつも食卓にふりかけがありました。
「もはや戦後ではない」といわれた昭和20年代も終わりの頃。
マックもなければコンビニもない、
いまのように巷に食料があふれる時代ではなかったから、
おかずが足りない分ふりかけで補っていたのかも知れません。
そんな時代に登場したのが「旅行の友」。
広島県呉市のメーカー(当時)の田中食品さんのHPによれば、
「遠方で戦う兵士に栄養価の高いものを」という海軍からの要請で
生まれた商品だとか。
瀬戸内海の小魚などを加えたふりかけは、
海軍さんだけでなく昭和の子どもたちの栄養食にも。
「旅行の友」というネーミングも、
おかずの品数少ない旅の弁当の栄養強化をという意味合い。
こうして発売以来96年、今もスーパーの棚に並ぶザ・広島ブランドです。
缶入りだった当時の復刻版がレトロでいい感じ。
語るべき歴史のある商品って、いいですね。