チケットがあるのでいかが? と誘われて
広島交響楽団の定期演奏会へ。
昨年チャイコフスキー国際コンクールで優勝したヴァイオリニスト、
神尾真由子がゲストとあって今回はプラチナチケット。
象牙色のシンプルなドレスで登場した彼女、
曲目はチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲ニ長調。
はたして紡ぎ出されるその音は、天上の花
ふくよかで、力強く、澄みわたる。
演奏フォームも洗練されてかっこよく、
音楽の神に選ばれ祝福されたものが放つオーラに圧倒される。
アンコールの見事なソロ、バックの楽団員たちも
ステージにいながら聴衆になりきっているのが可笑しかった。
家に帰り着いても、昂ぶったまま。
ただでさえ睡眠障害なのに、今夜も眠れそうにない。
夜と朝のあいだに独り
遠い国で見た、冬のかもめみたいな気分。