郵便受けをのぞくと、コロンと分厚い封筒。 あ、M子さんからだ。 荷物を置くのもそこそこに、封を開けると いつものように、短い手紙と、 M子さんの手でラッピングされた小さなお菓子。 周囲の目を奪う、とびきりの美人。 叔父さんと叔母さんの介護に明け暮れながら、 夢のように美しいバッグやアクセサリーを作っている 彼女から届く手紙は、エデンの香りがする。 「独りでKー1の観戦に行ってきました」の一行を読み、 ああ、彼女ってやっぱいいな、と思う。